浦安市、市川市、船橋市、習志野市に面している三番瀬は、広さが約1800ヘクタールあります。この中の浅
い海域は魚介類の産卵場として機能するほかに、海の底の砂地には、貝やゴカイなどのさまざまな生き物がいます。またその貝やゴカイ、プランクトンなどを餌
としている水鳥が年間をとおして三番瀬に集まってきます。
人間が出す汚れた水には、有機物が沢山含まれています。この汚れの元になる有機物は、バクテリアが食べ物として取り 込んで分解します。バクテリアは、これより大きなプランクトンに食べられ、プランクトンは干潟にすむエビやカニ、ゴカイなどに食べられます。そのエビやカ ニは、魚や鳥に食べられ、魚は鳥や人間に食べられます。
そして、鳥が糞をすると、糞の中に含まれている有機物を、もう一度バクテリアが分解してくれます。
干潟では、生き物が食べ物としてとりこむことによって、水が浄化されます。また、この生き物の「食う・食われる」の関係を食物連鎖といいます。
三番瀬のような干潟では、河川からの有機物の供給と豊富な光条件、干出時の酸素供給などに恵まれた高い生産能力に支えられ、多くの底生生物や魚類が生息し、その捕食者である鳥類も大量の個体が生息することが出来る豊かな生態系が成り立っています。