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船の展示室「海を駆ける」

ページID K1002076 更新日  平成27年5月27日  印刷

船をつくる技術

木造船は仮屋と呼ばれる小屋で造ります。仮屋は単純な構造ですが、木造船の曲面や曲線を造るのに都合がよいようにつくられています。
製造工程では、随所に舟大工特有の技術・道具を見ることができます。特に、板のはぎ合わせは船造りで最も重要な技術です。舟大工専用のノコギリを使い、木と木の接合面をすり合わせ、木殺しをするだけで水の浸入を防ぎます。接着剤などは一切使わず、木の膨張する力を利用して水をとめるのです。これは木の性質を知り尽くした、伝統の技と言えるでしょう。

浦安の船大工道具(千葉県指定有形民俗文化財)

写真:船大工道具の展示スペース

木造船の製造には、独特の道具が使われました。
船の展示室には、千葉県の有形民俗文化財に指定されている632点の船大工道具を、「計測する・線を引く」、「接合する」、「水をとめる」、「固定する」、「加工する」、「道具を修理する」の6つに分類して紹介しています。

浦安の船

写真:展示されている数々の船

浦安には数多くの漁法がありました。そのため、船も漁法にあった船が造られ、種類が多いのが特徴です。ここでは貝漁に使われた「マキ船」、大きな帆で風を受けて打瀬網を引く「打瀬船」、刺網漁で使用した「小網船」、投網を打ってとれた魚を客に振舞った「投網船」、のり採り用の「べか舟」を見ることができます。

「板子一枚、下は地獄」といわれるほど、漁師の仕事は危険と隣り合わせでした。木造船の薄い板が、命を守ってくれていたのです。そのため、漁師は自分の船を誇りに思い、いつでも大切に扱っていました。

浦安の船の特徴は、吟味された材料を使っていることです。とくにスギ材の場合、年輪のつまった木を選び、中心部分のアカミ(赤身)だけを使います。これは他の地域の船ではあまり見られないものです。

海水で使用する船の場合、シラタ(アカミの外側)もアカミもすべて利用して船をつくることができます。しかし、浦安は真水と海水が混ざりあう海で行うので、シラタの部分を使うと腐ってしまいます。このような理由から、浦安の船は全部アカミだけでつくられた贅沢な船だったのです。

各部名称

船の深さと長さを決める割合は、ドウノマ部分の肩幅によって決まります。浦安では、「深さは4がけ(実際には×0.4)、長さは6がけ(×6)」といわれ、肩幅5尺の船は、深さが2尺、長さは30尺となります。

1尺=10寸=30.3センチメートル
1寸=3.03センチメートル

べか舟

べか舟は、一人乗りののり採り用の木造船で、東京湾で使用される船の中では一番小さな船です。「ベカ」の語源にはいくつか説があります。
例えば、

  1. べか舟を手で強く押すと「ぺこぺこ」するところから、「ぺこ」という呼び名が生まれ、それがなまって「べか」と呼ぶようになった。
  2. 「ぶっくれ船」という呼び名が縮められてべか舟になった。
  3. 船板の極端に薄いペカペカ光る船が登場し、それがベカと呼ばれるようになった。
  4. 一番小さいという意味の「部下船」をべか舟と呼ぶようになった。
  5. 軽くて薄い、あるいは軽くてたわみやすい意味である「へか」から「べか舟」と呼ばれるようになった

などがあります。
浦安では、杉のアカミ(木の中心部の赤く堅い部分で腐りにくい)だけを使用してべか舟を造ります。船の大きさは、ノリベカが長さ約4.5メートル、幅約90センチメートルで、その後、改良され貝採りにも使われるようになったべか舟は、長さ約4.8メートル、幅約90センチメートルくらいです。

櫓と櫂

写真:櫓と櫂の展示スペース

船を漕ぎ進める、櫂(ケエ)と櫓があります。いずれも堅い木であるカシを用いて、浦安にあった櫓屋(ロウヤ)が造っていました。「櫂は三年、櫓は三月(みつき)」といわれ、扱いは櫓よりも櫂の方が難しいものであるといいます。
浦安では、櫂の名人は洒落櫂(シャレゲエ)という技を使う鵜縄漁師、櫓の名人は延縄漁師、櫓と櫂を使い分け自在に船を操る名人は、投網のカジコであるといわれています。

櫂とは

櫂は古来より使用されていたものといわれています。浦安の櫂には、長さから二尋ヤブキ、三尋ヤブキ、四尋ヤブキなどの種類があります。短い櫂をツイゲ(ツイネ)、長い櫂をオオヤブキと呼ぶこともありました。船を進ませるには、櫂で海底を突きました。深い場所では櫂を櫓のように使って漕ぎました。これをケエロ(櫂櫓)と呼んでいます。

櫓とは

櫓は奈良時代に中国から伝わったものであるといわれています。浦安では深い場所で漁を行うときなどに使用します。櫓にはトモ櫓(約5.5メートル)、ワキ櫓(約5.2メートル)、マエ櫓(約4.9メートル)などがあり、ほかにべか舟で使う短い櫓はベカロと呼ばれています。櫓は8の字を書くように漕ぎ、船を進めます。

エンジン

写真:展示されている船のエンジン

船のエンジンには、主に電気着火エンジン、焼玉エンジン、ディーゼルエンジンの3種類があります。また小型船の場合、外に取り付ける船外機も開発されました。浦安では第2次世界大戦後、櫂や櫓だけで操船する和船から、エンジン付きの機械船へ移りました。当初、マキ船などの漁船には、3馬力から4馬力の電気着火エンジンが、大型の買い出し船などには30馬力から50馬力の焼玉エンジンが備え付けられました。しかし、昭和30年代後半(1960年から1964年)になると、ディーゼルエンジンが普及し、そのほかのエンジンは次第に姿を消していきました。

ディーゼルエンジン

シリンダーの中で空気だけを圧縮して500度から550度の高温にし、そこへ燃料(主に重油)を噴射して自然に着火させる仕組みのエンジンです。点火栓がないなど、構造が簡単で故障が少なく、さらに水に強い、燃費がよい、燃料が安いなどという利点があります。そのため小型漁船では、電気着火エンジンに変わって、昭和30年代(1955年から1964年)から急激に普及していきました。後には、より小型で軽量な横型エンジン(ピストンが横に動く仕組み)も普及し、浦安ではべか舟や小網船など、小型の木造船に取り付けられました。

船外機

船外機とは小型船の船尾につく、取り外しのできる機関のことで、浦安では昭和30年以降に普及しました。ベルトがけ船外機は初期の型で、エンジン本体とスクリューなどが分かれた構造になっており、農耕用エンジンを船の中央部近くに取り付けて、ベルトでつないで動かしました。これはべか舟など小舟用に開発したものです。その後、エンジンと推進具が一体となった型が登場しました。はじめ3馬力から4馬力のものが主流でしたが、昭和40年代(1965年から1974年)には10馬力から20馬力のものが普及しました。

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