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調査地区・調査地点の概要

調査地区・調査地点の概要

自然環境調査では、浦安市を「元町」、「中町」、「新町」、「三番瀬」の4地区に分けています。
調査は4地区の合計11地点で行いました。

元町地区 調査地区の地図 三番瀬
中町地区 新町地区

中町地区

中町地域は昭和40年に着工した海面埋立事業により新しく誕生した地域です。

この地区の生き物の住処は、主に公園です。埋め立て当初から計画的なまちづくりが行われ、住宅や公園や小中学校、商業施設の整備も進みました。

調査は3地点で行いました。

あの公園は、よく遊びに行くから知っているよ! 私は三番瀬に鳥を見に行ったことがあるわ!

元町地区

元町地区の調査地点

地図上の調査地点(赤丸)をクリックしてみよう!植生図、断面模式図などの詳しい環境情報がでるよ!

元町地区は、古い神社やお寺のある場所なんだよ。それぞれの調査地区をみてみよう! お寺や神社には大きな木があるわ!

清龍神社・大蓮寺・宝城院(M-1)

市街化の著しい浦安市のなかで、唯一かつての樹林の面影を残している場所です。ここにはタブノキ群落や、多くの大径木があり、他の調査箇所ではみられなかった樹林性の植物(クマワラビやヒメイタビ、アケビ、サンショウなど)や樹洞性の昆虫(ニホンミツバチ、クロクサアリ)が確認されました。鳥類では確認種数は少なかったものの、ケヤキ群落を中心に、森林性のシジュウカラ、森林周辺性のヒヨドリ、人家周辺性のスズメやムクドリなどを確認し、メジロやキジバト、カワラヒワなどが時折飛来していました。

市役所周辺(M-2)

建物や舗装面、人工裸地に覆われる割合が広く、樹木植栽地とシバ群落が大半を占める地域です。植物は栽培されたものが多く、昆虫相も貧弱です。

鳥類では樹木の多い環境を反映して森林性から森林周辺性の鳥類が多くみられました。また、近隣の境川からカワウやアオサギなどの水辺性の鳥類が上空を飛翔する姿もしばしば確認されています。

しおかぜ緑道(M-3)

人工裸地を除くと、大半がサクラ類、クロマツ、そのほかの樹木植栽地で占められています。いずれも幅の狭い植生で、植栽密度が低いため、植物相の大半は、植栽起源の木本類と、攪乱依存性の高い陽地性の草本類でした。したがって、自然性の高い場所に生息する昆虫の多くは、大半の地点で広く確認している普通種でした。

鳥類はスズメやムクドリなど人家の周辺でみられる種の確認頻度が高く、森林性のメジロ、森林周辺性のヒヨドリなどがみられました。


中町地区

中町地区の調査地点

地図上の調査地点(赤丸)をクリックしてみよう!植生図、断面模式図などの詳しい環境情報がでるよ!

中町地区は林が少ないのかな? まとまった面積の公園が整備されているんだよ

中央公園(N-1)

人工裸地を除いた主要な植生は、シバ群落やマテバシイ群落、クロマツ、サクラ類などの樹木植栽地でした。植被率が高く、本来の樹林に近い種で構成されるマテバシイ群落がまとまった面積でみられました。

昆虫では、クロアゲハなどの樹林性種や林縁でみられる種を確認しました。公園内の草地やその周辺の裸地では、草地性のショウリョウバッタや、裸地を好むイボバッタなどを確認しました。

鳥類は、ヒヨドリやドバト、スズメなど、都市に多い種が多かったのですが、まとまった面積のマテバシイ群落常緑樹亜高木群落)では、コゲラやメジロ、アカハラ、シロハラ、モズなどといった森林性から森林周辺性の種を比較的多く確認しました。

若潮公園・交通公園(N-2)

人工裸地などを除く主要な植生区分は、シバ群落常緑樹亜高木群落、落葉広葉樹高群落でした。樹林は全体に幅が狭く、さまざまな植生区分がモザイク状に入り組み、ひとつひとつの植生区分のまとまりを欠いています。しかし、多様な植生区分が存在することで植物は多くの種類を確認しました。

昆虫では、オンブバッタなどの草地性種を多く確認し、そのほか少ないながら公園内の樹木からはコガタスズメバチなどの樹林性種もみられました。

鳥類では、落葉広葉樹がまとまって植栽されているため、シジュウカラやヒヨドリなどの確認頻度が比較的高く、時折、メジロやキジバト、カワラヒワ、オナガなどが飛来しました。また、シバ群落にはハクセキレイ、近接する境川からはカワウやユリカモメ、ハクセキレイなどといった水辺性の種が、時折飛来していました。

美浜公園・美浜運動公園(N-3)

人工裸地などを除く主要な植生は、マテバシイ群落やサクラ類、クロマツなどの樹木植栽地、シバ群落でした。

昆虫では、樹木の多い環境を反映して、ミンミンゼミなどの樹林性種を多く確認し、草地性種としてはエゾイナゴなどを確認しました。

まとまった面積を有するマテバシイ群落を中心に、ヒヨドリの確認頻度が高いほか、アカハラやシロハラ、オオルリ、ウグイスなど森林性から森林周辺性種を比較的多く確認し、樹林環境として機能していることがうかがえました。また、近接する三番瀬から、カワウやユリカモメなど水辺性の種の飛来を確認しました。


新町地区

新町地区の調査地点

地図上の調査地点(赤丸)をクリックしてみよう!植生図、断面模式図などの詳しい環境情報がでるよ!

大きな公園があるのね! そうだね 新しく造成されたものだけど、大きな面積の公園や緑地があって、ビオトープもあるんだよ
人工的につくったビオトープにも、いろいろな生き物がいるんだね!!

墓地公園(S-1)

主要な植生は、クロマツやマテバシイの優占する常緑樹亜高木群落であり、草原性動物の生息環境として重要と考えられます。

本地点では、最も多くの昆虫類を確認しました。なかでも草地性種が多く、ヒメアカタテハなどが確認されました。このほか、公園内の樹木からヒメアカホシテントウなどの樹林性種も確認しました。

鳥類は、年間通してヒヨドリを高い頻度で確認し、冬季にはキジバトやツグミ、アオジ、夏季にはヒバリやオオヨシキリ、ツバメ、秋季にはシジュウカラ やモズ、ヒバリを確認しました。これらの鳥類は、クロマツ林やこれに囲まれた草地を利用していました。また、近接する三番瀬からはカワウやセグロカモメな ど水辺性種が飛来し、オオタカやノスリ、チョウゲンボウといった猛禽類も確認しました。

高洲海浜公園(S-2)

主要な植生は、シバ群落、疎らな樹木植栽地、植栽低木群落などが確認されました。まばらな樹木植栽地の樹木は、海風に曝されて生育状態が不良なものが目立ち、面積の半分以上を占めるシバ群落との境界はあいまいでした。一方、在来の樹種を密植した植栽低木群落は、発達して墓地公園にみられるような常緑樹亜高木群落へと発達することが期待されます。シバ群落及び疎らな樹木植栽地における植物相は極めて貧困で、本地点の植物相の大半は植栽低木群落内で確認したものでした。

昆虫相の大部分はトノサマバッタなどの草地性種が主体ですが、シロテンハナムグリなどの樹林性種も確認しました。

鳥類では、樹木が少ないため森林性森林周辺性の 確認種数は比較的少なく、確認頻度が高い種はドバトやスズメでしたが、冬季にはツグミやヒバリ、春季にはヒバリ、夏季にはツバメ、秋季にはヒヨドリやモズ を多く確認しました。特に秋には、数羽から40羽ほどのヒヨドリの群れが公園上空を渡りのために通過していくのが見られました。また、公園の南側は東京湾 に隣接しており、冬季にオオバン、春季にハジロカイツブリやヒドリガモ、スズガモ、オオバンなど水辺性の種を多く確認しました。

明海の丘公園(S-3)

主要な植生区分は、シバ群落、疎らな樹木植栽地、そのほかの樹木植栽地などを確認しました。大半がシバ群落と疎らな樹木植栽地で占められるため、植生植物相ともに単純ですが、ビオトープとして整備された湿地では市内のほかの地域ではみられない水生~湿生の植物を確認しました。

昆虫では、ウスバキトンボなどオープンランドを生息場所とする種のほか、エンマコオロギなどの草地性種を多く確認しました。植栽樹からはアブラゼミなどの樹林性種、水田からはアオモンイトトンボなどの水生昆虫類もみつかっています。

鳥類は、スズメが多くみられましたが、公園内は鳥類が好む環境が少ないため、確認種数は少ない結果となりました。しかし、ビオトープとして整備され た湿地の周囲では、年間を通してハクセキレイ、夏季にツバメが多く飛来し、春季にはモズを確認しました。また、冬季にツグミが上空を通過し、夏季にはカワ ウやカルガモ、秋季にカケスが飛来しました。


三番瀬

三番瀬の調査地点

地図上の調査地点(赤丸)をクリックしてみよう!生息を確認出来た鳥類などの詳しい環境情報がでるよ!

冬にはカモが数千羽もくるのね! たくさんの鳥たちがくるのは餌がたくさんあるからなんだね
スズガモやシギ・チドリの仲間はゴカイや貝類を食べるんだよ。たくさんの鳥たちが来るのは、海の生き物が豊かな証拠なんだ。

三番瀬

三番瀬の調査は鳥類とベントス調査を行いました。鳥類調査では左図の範囲全域を、ベントス調査では、猫実川河口と日の出地先付近の2箇所で行いました。

全域(鳥類調査)

冬季を中心に、水面では常にスズガモを優占種としたカモ類の群が数千羽飛来するほか、カイツブリ類やカモメ類、カワウ、オオバンも確認しました。夏季には150羽ほどのコアジサシの群れが採餌や休息の場として利用していました。冬から春季調査でシギ・チドリ類は、イソシギしか確認されませんでした。これは、冬季調査時の干満の差が小さく大きな干潟が出なかったこと、春季は人的影響を受けたためと考えられます。しかし、夏、秋季には出現する干潟の面積も広がり、キョウジョシギやキアシシギ、チュウシャクシギなどを確認しました。

猫実川河口付近(干潟ベントス調査)

猫実川河口付近は、泥の多い干潟で、干潮時は、沖合に広大な泥干潟が出現するほか、カキ礁も出現します。岸際ではコンクリート、矢板及び捨て石を用いた護岸が施されています。

また、河川水の流入による低塩分の影響を強く受け、塩分濃度が薄くなっています。また、生活排水などの流入によって水質はやや汚れており、自転車や家電製品などゴミの投棄などがみられました。

日の出地先付近(干潟ベントス調査)

日の出地先付近は、貝殻などが混じった砂の多い干潟となっています。干潮時は、広大な砂の干潟が干出します。岸際ではコンクリートと捨て石による護岸が施されています。

外海に面しているため、猫実川河口付近と比べて河川水の影響は少なく、水質は比較的きれいです。


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