自然の脅威、風水害。気象の変化に警戒を!
風水害等による被害

日本周辺では、毎年平均約26個の台風が発生しており、全国各地に強風や大雨による被害をもたらしています。また、集中豪雨による水害や土砂災害などの被害も後をたちません。2013〜2022年の10年間で、風水害による死者・行方不明者は1,885人、住家被害は8万6,096件にも及んでいます。(グラフ5)。
風水害は山間部や河川部でのみ発生するものと考えがちです。しかし近年では、集中豪雨により都市部のライフラインが壊され、地下室に水が流れ込んで死者が出るなど、新しい水害も生じています。
グラフ5:「風水害等による被害状況」

風の強さと被害
平均風速 (m/秒) |
予報用語 | 想定される被害 |
---|---|---|
10以上〜15未満 | やや強い風 |
風に向かって歩きにくい。樹木全体が揺れ始める。 |
15以上〜20未満 | 強い風 |
風に向かって歩けない。看板やトタン板が外れ始める。 |
20以上〜25未満 | 非常に強い風 |
物につかまっていないと立っていられない。看板が落下・飛散する。 |
25以上〜30未満 | 屋外での行動はかなり危険。看板が落下・飛散する。 | |
30以上〜35未満 | 猛烈な風 |
|
35以上〜40未満 | 屋外での行動はかなり危険。多くの樹木が倒れる。電柱やブロック壁で倒れるものがある。 | |
40以上 |
(気象庁の資料を基に作成)
雨の強さと被害
1時間雨量 (ミリ) |
予報用語 | 想定される被害 |
---|---|---|
10以上〜20未満 | やや強い雨 |
ザーザーと降る。雨の音で話し声がよく聞き取れない。 |
20以上〜30未満 | 強い雨 |
どしゃ降り。下水や小川があふれ、小さながけ崩れが発生。 |
30以上〜50未満 | 激しい雨 |
バケツをひっくり返したような雨。がけ崩れが起こりやすい。 |
50以上〜80未満 | 非常に激しい雨 |
滝のように降り、地下に水が流れ込む。土石流が起こりやすい。 |
80以上〜 | 猛烈な雨 |
大規模な災害が発生する恐れが強い。厳重な警戒が必要。 |
(気象庁の資料を基に作成)
大雨による主な災害
外水はん濫 | 河川の流量が異常に増加することによって起こる。堤防の決壊や河川の水がはん濫する。 | |
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内水はん濫 | 河川の増水や高潮によって排水がはばまれたり、排水が追いつかず用水溝や下水溝などがあふれる。 | |
土砂災害 | 山崩れ・がけ崩れ | 山の斜面が急激に崩れ落ちる。瞬時に発生する。 |
土石流 | 谷や斜面にたまった土砂や岩石が一気に押し流される。破壊力が大きい。 | |
地すべり | 比較的ゆるやかな斜面の土壌が滑り落ちる。一度に広範囲で発生する。 |